8月31日。
 一方通行(アクセラレータ)はその日、不思議な少女と出会った。そいつは、どこかで見た顔で──。
 御坂美琴はその日、学生寮の前で、男子生徒からデートに誘われた。そいつは超・さわやかなやつで──。
 上条当麻はその日、不幸な一日の始まりを感じた。なぜなら、夏休みの宿題を全くやっていないことに気づいて──。
 8月31日。学園都市の夏休み最終日。それぞれの物語が幕を開けた──!

 最近「とある魔術の禁書目録」で検索に来る方が非常に多いことが気になったり。
 確かに全部レビューを書いている気もしないでもない。

 今回は後書きに書いてあるように実は「短編集」。
 なので読んでいて
「何でこんなに登場人物多いんだよ!」
 とか思ってはいけない。
 話はバラバラに書かれているので。
 いや、性格に言うと
「バラバラだけど一応リンクしている」
 の方が正しいかもしれない。

 今回は序盤から「一方通行」が主人公のような扱いを受けている。
 あと美琴がメインだったりとか。
 なにやら美琴の心境にも変化が出たりと結構話が展開している。

 …まぁ主人公が不幸なことには変わりないのだけど。
 少しばかり不幸が幸福になっている気がしないでもない。
 ただし、ある意味不幸だ…美琴が。

 ちなみにあらすじをざっと述べると
「主人公(イマジンブレイカー)は不幸すぎて夏休みの宿題が終わらない」
「ヒロイン(インデックス)は今までより出番が増えたもののやはり肩身が狭い」
「サブヒロイン(レールガン)は想いに気づいてもらえない」
「ライバル(アクセラレータ)はなんか良い人に見えてきた」
「元敵集団(シスターズ)には実は隠しキャラがいた」
 といった感じ。
 どうも説明になっていない気がしないでもない。

 ここからは個人的な感想を含めて。
 今回は上にも書いたように短編集という形を取っている。
 それを知ったのは読み終わってからだったり。
 なので途中まで
「登場人物多すぎるし、主人公が一切と言っていいほど出てきていない話があるのだけど」
 とか考えていたが…
 最後になってようやく話がつながった。
 めでたい。

 ただ、そう考えるとこの構成は読みにくくないと思える。
 自分は全体を通して読もうとしたため登場人物が多い、と感じてしまった。
 しかし、短編集として考えたらそこまで全員覚えておく必要性は皆無と言っていい。
 1回の話で出てくるだけで、あとはほとんど出てこないんだし。

 ただ、短編集だが
「話が相互にリンクしている」
 ということは忘れてはいけないかと。
 8/31の学園都市が舞台になっているので、そこは共通。
 つまり何かあればそれが他のキャラに影響を与えるという可能性もあるわけで。
 そこを補充するためか
「サブタイトルに時間軸がついている」
 のがポイント。
 自分的にはここポイント高め。
 そこを注意して見ておけば楽しめると思う。

 最初から読んでいるが鎌池さんの文章もずいぶん読みやすくなったと思う。
 やはり感じをカタカナで読ませるというのは変わらないが。
 それは鎌池さんの方針で、好きなのだろうから文句を言うところではない。
 嫌いじゃないけどさ。

 ということで結構読みやすいというのが印象。

 しかし最近魔術とかそういうものの本読み過ぎだな。
 あと神話系とか…
 そろそろ何か召還しそうです、自分。

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