リリアは、15歳。父のヴィルは若くして死亡し、軍人である母アリソンと二人で暮らしている。
 ある日学校から帰ろうとするリリアをサイドカーで待つ人がいた。
 彼の名はトレイズ、16歳。リリアの幼なじみで、イクス王国で暮らしているのだが、夏休みを利用して遊びに来たという──。
 訓練により突然家を空けることになったアリソンの勧めもあり、リリアとトレイズは旅行に行く事にした。
 しかし、二人はその旅行で大変な経験をする事になる──!? 
 時雨沢恵一&黒星紅白が贈る胸躍るアドベンチャー・ストーリー、新シリーズが遂にスタート!
 II巻・そして二人は旅行に行った<下>は5月発売予定。
 実は妹が買った本だったり。

 アリソンの続編にあたるこのシリーズ。
 アメさんはそれを知らずに購入し
『アリソン買うぞ〜』
 と意気込んでいた気がするが気のせいだ。

 ただ、やはりアリソンを読んでから読むとより一層楽しめると自分は思う。
 むしろ買ってから読め、と。

 理由としては上にも書いてあるように主人公のリリアはアリソンの娘。
 つまりヴィルの娘でもあるわけで。
 扉絵を見て
「この髪の色と目の色はヴィルのものだ」
 と分かった人はそうとうこのシリーズを読んでいるはず。
 またはすでにこれを読んでいる人だと思う。
 この事だけでもやはりアリソンシリーズは読んでからり読むべきだと強く言いたい。
 むしろ言い過ぎている。
 しつこすぎるか、自分?

 さて、アリソンの方を読んだ自分の感想としては
「ある意味正反対の話だな」
 そんな印象を持った。
 たとえばアリソンとヴィルはお互いに微妙ではあるが好意を持っていた。
 別に毛嫌いしていたからヴィルに当たっていた訳では無いし…
 だが、今回はちょっと違う印象。
 どう見てもリリアはトレイズのこと気にくわないようだ。
 突っかかり方が半端じゃない。
 ただその裏に何かあるんじゃないかなぁ、というものはある。
 乙女心は複雑だなぁ…
 あー、しみじみ考えている場合じゃない。

 一方トレイズの方はそんなこと気にしてない。
 なんか「のれんに腕押し」って感じだな。
 言い方を変えたらリリアが子どもで、トレイズが大人。
 そこはアリソンとヴィルの時と変わっていないかも。
 最近女性が大人っぽいというものが多い中でこういう設定は珍しいかも。

 ついでにアリソンについてもふれておかないとな。
 彼女は相変わらず飛行機に乗ってる。
 そして相変わらず朝に弱い。
 弱すぎる。
 寝起きがやばい事も全く変わらず。
「母親だろ!」
 と突っ込みたくなる。
 そして彼氏もいるようで。
 キャラ紹介を見てにやにやしていた自分はたぶん回りから見たら怪しい人だ。
 つか大体気づくだろ、誰かぐらい。
 これ以上言うとネタばれになるので止めておく。
 まぁ「英雄さん」の前では乙女になるのは相変わらずだ。
 そりゃ娘も苦労するわ。

 以上でキャラ紹介終了。
 ストーリーの方は読んでのお楽しみ。
 相変わらず心理描写と情景描写がうまい。
 特に後者。
 読んでいて情景が容易に想像できるのに、その奥まで自然と想像できそうになる描写には惹かれるものがある。
 つまり書いていないところも何となくだけど想像がつく。
 それだけ描写に流れがあって、心情描写が細かいからだろう。

「ライトノベルなんて」
 とか思っている人はだまされたと思って読んでみても良いかと。
 あと本を読むのが苦手とかそういう人にもおすすめ。
 いや、そう思っている人が読んでこそ価値があるかと。

 そんな感じで終わりのクロニクルなどとはまた違ったおもしろさがある作品。
 ちなみに5月11日に下巻が発売されるので2冊同時に購入してぶっ続けで読んでみるのも乙なものかと。

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